【トラウマ】もったいないばあさんは怖い?絵本のねらいやSDGsとの関連・音頭の歌詞についても徹底解説

出典:講談社BOOK倶楽部
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「もったいないばあさん」は、物を大切にする心を伝える絵本として、多くの親子に親しまれている作品です。「もったいない」という言葉には、単なる節約の意味だけでなく、自然や物への感謝、敬意といった深い意味が含まれています

この絵本は、その「もったいない」精神を、子どもたちが自然に感じられるようにユーモアを交えて描かれており、無駄を減らすことや感謝の心を育むための入門書といえるでしょう。

「もったいないばあさん」は、読者に物や自然を大切にする価値観を伝えるだけでなく、SDGsとの関連もあり、現代の課題ともリンクしています。

本記事では、もったいないばあさんのあらすじや狙い、さらにSDGsとの関係について詳しく解説し、ちょっぴり怖いといった読者が感じるもったいないばあさんの魅力について紹介します。
この記事はこんな人にオススメ
  • もったいないばあさんのあらすじ・内容を知りたい人
  • 対象年齢が知りたい人
  • 著者:真珠まりこさんについて知りたい人
  • もったいないばあさんシリーズについて知りたい人
  • SDGsに興味がある人
  • 口コミや試し読みについて知りたい人
  • もったいないばあさんが怖い人
目次

もったいないばあさんのあらすじや内容を紹介

出典:講談社BOOK倶楽部
「もったいないばあさん」は、物を大切にする大切さを伝える絵本です。物語の主人公である「もったいないばあさん」は、子どもたちが物を無駄にしたり、ご飯を残そうとしたりする場面に突然現れ、「もったいない!」と注意します。

おばあさんはただの説教好きなおばあさんではなく、物に宿る命や自然の恵みに感謝する心を持っており、その「もったいない精神」を子どもたちにも伝えようとしています。子どもたちはおばあさんの登場に驚きつつも、無駄をなくす考え方や再利用方法を学び、物や自然に対する感謝の気持ちを育むことができます。

物語は楽しくユーモラスな展開で進むため、親子で読みながら「もったいない」という言葉の意味や大切さを一緒に考えるきっかけになります。

作者情報:真珠まりこさん

「もったいないばあさん」の作者、真珠まりこさんは日本の絵本作家です。大阪とニューヨークのデザイン学校で絵本制作を学び、1998年に初の絵本『A Pumpkin Story』をアメリカで出版しました。2004年に講談社より発表された『もったいないばあさん』は、物を大切にする日本の伝統的な価値観「もったいない」をテーマにした作品で、世界中の親子に愛され続けています

真珠さんは、この絵本を通じて、環境や資源の大切さを感じるきっかけになればという思いで制作されたようです。もったいないばあさんは、毎日新聞や朝日小学生新聞での連載やアニメ化、7カ国語での翻訳出版など、広く親しまれるキャラクターとなり、「もったいない」という考え方を国内外に広めるきっかけとなりました。

彼女の他の作品には、『おべんとうバス』『おでんのゆ』『ぽんぽん』などがあり、意外にも赤ちゃん向けの絵本が多いです。親子でほのぼの楽しめる内容が多く、絵本作家としての評価も非常に高いです。

また、地球環境の問題に関する「もったいないばあさんのワールドレポート展」なども地球環境パートナーシッププラザと一緒に開催しており、環境への意識を高める活動にも積極的に取り組んでいます。

もったいないばあさんは何歳向け?絵本の対象年齢

「もったいないばあさん」は、一般的に3歳から小学校低学年を対象としています。簡潔で分かりやすい文章と、インパクトのあるキャラクターが、幼い子どもにも理解しやすく、親が読み聞かせをしながら楽しむこともできる作品です。

おばあさんの「もったいない」という言葉には独特のリズムがあり、小さな子どもでも親しみやすいのではないでしょうか。親子で「もったいない」について考えるきっかけにもなり、少し成長した子どもが一人で読んでも、無駄をなくすという考え方が自然に身につくような内容です。教育的な効果があるため、学校でも紹介されることが多く、家族での会話にもつながりやすい絵本です。

もったいないばあさんはシリーズ化されている

出典講談社BOOK倶楽部
「もったいないばあさん」シリーズは、物を大切にする心や環境への配慮をテーマにした絵本シリーズで、子どもたちに日本古来の「もったいない」精神を楽しく学ばせる内容となっています。

作者の真珠まりこさんは、物や自然の恵みへの感謝や、無駄をなくす心を伝えたいという思いを込め、シリーズ全体にわたりさまざまなメッセージを発信しています。シリーズの第一作『もったいないばあさん』は2004年に発表され、ユーモアと教育的な価値を併せ持つ作品として人気を集めました。2024年には最新作「もったいないばあさんのおばあちゃん」も発売され、誕生から20周年の記念の一冊となています。
発売日書籍名
2004年10月10日もったいないばあさん
2005年11月25日もったいないばあさんがくるよ!
2007年9月28日もったいないことしてないかい?
2008年7月7日もったいないばあさんと 考えよう世界のこと
2009年6月25日もったいないばあさんの いただきます
2010年5月21日もったいないばあさんと考えよう世界のこと・生きものがきえる
2011年3月3日もったいないばあさん もりへいく
2011年3月31日もったいないばあさん まほうのくにへ
2014年9月22日もったいないばあさんの てんごくとじごくのはなし
2016年11月28日もったいないばあさんの知恵袋
2018年05月21日もったいないばあさんの おいしいあいうえお
2019年3月13日もったいないばあさん かわをゆく
2024年3月19日もったいないばあさんのおばあちゃん
その他にも、英語版「Mottainai Grandma」やかるた、「もったいないばあさん音頭」というCDも発売されており、全世界から愛されるキャラクターであることが分かります。

もったいないばあさん音頭とは?歌詞にも注目

「もったいないばあさん音頭」は、絵本のメッセージを歌と踊りで楽しく学べる音頭です。歌詞には「もったいない」という言葉が繰り返し使用され、自然や物への感謝の気持ちがリズムとともに強調されます。

この音頭は幼稚園や保育園でとても人気があり、踊りと一緒に楽しむことで、子どもたちに「もったいない」精神を体験的に学べるよう設計されています。家族で歌って踊ることで、家族間で「もったいない」についての会話が生まれるきっかけにもなり、親子でのコミュニケーションを促進する効果もあります。
もったいないことしてないかい
もったいないことしてないかい
もったいない もったいない
もったいないことしてないかい

おさらのうえのたべのこし
ちゃわんについたごはんつぶ
わたしがたべてもいいのかい
ぱくぱくごくごく ぺろぺろりーん
引用:もったいないばあさん音頭より

SDGsと「もったいないばあさん」

サキ研究員

現代の課題であるSDGsも相まって、全世界で「もったいない」という言葉が広く認知されたようです。

SDGsとは

SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年に国連で採択された、2030年までに世界が達成すべき17の目標です。これらの目標は、貧困の撲滅や環境保護、平等な教育、ジェンダー平等、持続可能なエネルギーの普及など、社会や経済、環境に関する幅広い課題を解決するために設定されています。SDGsは、誰一人取り残さず、地球全体で持続可能な未来を目指そうという世界共通の目標であり、企業や学校、家庭でもさまざまな取り組みが行われています。

SDGsと「もったいないばあさん」

「もったいないばあさん」は、SDGs(持続可能な開発目標)の理念にも通じる作品です。特に、目標12「つくる責任 つかう責任」と密接に関係しており、資源を無駄にしない心や再利用の重要性を、絵本を通して子どもたちにわかりやすく伝えています

現代では、環境問題や気候変動への意識が高まり、幼少期から持続可能な生活への理解が求められています。「もったいないばあさん」は、楽しみながらも、物や自然への感謝の気持ちを学び、持続可能な未来を作るための意識を自然に育むための一助となっています。

また、親子で読むことで、SDGsの理念を家庭内で共有できるため、家族で取り組むエコ活動のきっかけとしても最適ではないでしょうか。

もったいないばあさんが伝えたいこと

「もったいないばあさん」が一番伝えたいのは、「命が一番大切なんじゃよ」というメッセージです。(※参考:ミーテ vol.35 絵本作家 真珠まりこさんインタビューより)。

日本の「もったいない」という言葉には、無駄を減らす意識だけでなく、物や資源に対する感謝や敬意が込められています。おばあさんは、物を無駄にしない行動を通じて、日々の生活の中で小さな意識を積み重ねていくことが大切だと教えています。日常の一つ一つの選択が、やがては環境保護や未来への配慮につながるということを、おばあさんが親しみやすく教えてくれるのです。

子どもたちはおばあさんの言葉を通じて、物や自然に対する感謝の心を育み、持続可能な社会を目指す一助となる価値観を学んでいきます。

そもそも「もったいない」とは

日本で何気なく使っている「もったいない」という言葉は、そもそもどういった意味なのでしょうか?

「もったいない」とは、単に「無駄にしない」という意味にとどまらず、仏教の教えと深くつながり、「命の尊さ」を含む言葉です。日本語の「もったいない」は、もともと「勿体(もったい)」という語が語源です。「勿体」とは「存在の本質」や「あるべき形」を意味し、それが欠けている状態や無駄にされている状況に対して「もったいない」という感覚が生まれました。

仏教では、すべての存在に命が宿っていると考えられており、自然の恵みや人が作り出した物も含め、尊重されるべき命があると捉えられています。「もったいない」は、この命のつながりや価値を無駄にしてはいけないという教えから生まれ、命の流れや循環に感謝し、それを大切にする心が表されています。

例えば、食事や自然の資源を無駄にせず感謝することは、「自分が生きるために命をいただいている」という仏教的な価値観に基づいています。命に対する敬意が「もったいない」という言葉の根底にあり、物や自然がただの「物」ではなく、生命の一部として扱われるべきだという意味を含んでいます。このため「もったいない」という言葉は、感謝や謙虚さ、敬意をもって自然や物に接する姿勢を象徴する、日本独特の精神文化とも言えます

絵本「もったいないばあさん」のねらい

「もったいないばあさん」は、物や命の大切さを楽しく学べる工夫がなされ、子どもたちの心に「もったいない精神」を自然と刻むことを狙っています。おばあさんのキャラクターはユニークで、少し不思議な存在として描かれているため、子どもたちはその言葉を印象深く記憶に残しやすくなっています。

また、真珠まりこさんは「もったいないばあさん」をライフワークとし、命を大切にするメッセージを伝え続けるための活動として「ワールドレポート展」なども展開しています。この絵本シリーズが親子での会話やエコ活動へのきっかけとなり、命を尊び、環境を守る意識が広がることを期待しています。

もったいないばあさんは無料で試し読みできる?

結論から申しますと、試し読みをできるサイトは現在ありませんでした。ただし、Amazonや楽天にて一部のページが閲覧可能となっている商品もあります。

もったいないばあさんのイラストの雰囲気や文章量をチェックすることができるので、お子さんにあっているかどうかを是非ご確認くださいね。

口コミ・レビュー

「もったいないばあさん」は、多くの親子に愛される絵本で、口コミでも高い評価を受けています。親たちからは、「日本の『もったいない』という独自の価値観を子どもにわかりやすく教えてくれる」との声が多く聞かれます。物を大切にすることや感謝の気持ちを自然に育める内容が、子どもとの会話や日常生活にも役立つと感じる親が多いようです。また、「もったいないばあさん」のユニークで印象的なキャラクターも、子どもたちに強く記憶に残ります。子どもが物を無駄にしようとするときに現れるばあさんの姿が、楽しく学べる要素として親子で楽しめると支持されています

さらに、親しみやすいイラストも好評で、「温かみがあってユーモラスな絵が、子どもにとって読みやすく、親としても読み聞かせしやすい」との意見が多く見られます。ばあさんの表情や仕草がとても愛嬌があり、子どもたちが物語に夢中になる要素のひとつとなっています。

もったいないばあさんは怖い?怖がることの大切さ

一方で、「もったいないばあさん」を「怖い」と感じる子どももいます。「もったいないばあさん」には、迫力ある絵とともに、怖いと感じさせるシーンがいくつか描かれおり、歯磨きの際に水を出しっぱなしにしている子どもの頭をつかみ、「コップいっぱいで足りるだろ」と叱るシーンや、口元についたご飯粒を見て「もったいない」と言いながらそれを舐めるシーンなどが、その一例です。こうした場面は子どもに強いインパクトを与え、おばあさんに恐怖を感じる子も多いようです。

もったいないばあさんは、ある意味で妖怪やおばけのような存在であり、その少し怖い要素が子どもたちに「無駄にしない」ことの大切さを教える役割を果たしているのではないでしょうか。怖がりながらも教訓を学ぶ、独特の教育的な効果があるといえるでしょう。

もったいないばあさんは怖い?絵本のねらいやSDGsとの関連・音頭の歌詞についての総括

「もったいないばあさん」は、子どもたちに物や自然を大切にする「もったいない精神」を伝えることを目的とした絵本シリーズです。その少し怖いキャラクター設定が子どもたちの心に残り、忘れられない教訓としての役割を果たしています。

また、SDGsの目標にも沿っており、持続可能な社会を目指す意識を幼少期から育てるために非常に効果的なツールといえます。シリーズ全体が家族で一緒に楽しめる内容であるため、親子で読み聞かせを通じてエコや環境問題についての会話が生まれやすく、家庭内での教育にも役立つでしょう。
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